JR西日本・電気式気動車(DEC700形)導入について

DEC700形JR西日本(広島)
DEC700形
DEC700形

2021(令和3)年6月25日、JR西日本はプレスリリースを発表。新型電気式気動車であるDEC700系の導入をするとのことです。

おおっ、と思い早速記事にしました。

1.はじめに

JR西日本が公表したイメージをみてみると、真っ先に次の車両にうり二つ、単に色が赤から黄色になった感じ。3ドアから2ドアに変更されている、といった感じでしょうか。顔は227系や521系、側面は山陰本線などで活躍しているキハ126系に似ていますね。

227系0番台

これは、JR西日本が掲げるおおむね20年後のありたい姿を示した技術ビジョンにおいて「持続可能な鉄道・交通システム」に基づき、さらなる安全性、安定性、快適性の向上、さらに電車と気動車のシステム共通化によるメンテナンス技術の向上、効率化を目指し、導入するとのことです。

JR西日本の気動車といえば、国鉄時代に製造されたキハ40系、キハ47系、そしてJR化後に製造されたキハ120系ですね。

キハ40系
キハ120形

これら車両もすでに40年、30年経過しており、置き換えも時間の問題と思われますが、この車両はこれらの置き換え目的ではないようです。

それでは、どのような車両なのでしょうか。JR西日本が発表したプレスリリースをもとに見ていくことにしましょう。

2.導入スケジュール

導入時期は明記されていませんし、営業運転に入るとも書いてありません。プレスリリースには「今後、試運転、各種性能確認試験、将来に向けた各種技術検証を実施」するとしています。

つまり、試験車両の性格が強いと思われますので、私たちが実際に乗ることはできないと思われます。

車両の配置は、広島支社・下関総合車両所・新山口支所です。試運転は、広島支社管内の非電化路線をメインに行われることでしょう。

車体の色は、115系に塗装されている黄色が採用されます。

3.車両の特徴

 

気動車といえば、車両に内燃機関・蒸気機関を搭載し自走できる車両ですね。日本では内燃機関の中でも熱効率と安全性に優れたディーゼルエンジンが主流です。

この車両は、ディーゼルエンジンと発電機で発電した電力により、モーターを駆動して走ります。

電車・気動車のシステム統合により、メンテナンス技術の効率化が期待でき、さらに機械部品の削減により、走行時やメンテナンス時の安全性・安定性の向上が期待できるとのことです。電気式気動車の利点である、電車との部品の共通化を図ることでき、コスト削減に寄与することが期待できます。

将来、バッテリーを搭載してハイブリットで運転できることも可能としており、今後この方式による各種検証試験の実施予定とのことです。

JR東日本では、2019(令和元)年にGV-E400系という電気式気動車を導入しました。この気動車はディーゼル・エレクトリック方式で、エンジンで発電機を駆動し、この電気でモーターを回します。

一方で、この車両はそのディーゼル・エレクトリック方式に加えシリーズ式というものを試験する予定です。バッテリーを搭載し、エンジンで発電したときに余った電力と回生ブレーキで発生した電気を回収・貯めていく方式を試験するようです。

モーターで駆動するため出力制御が容易で、今までの気動車に必要だった変速機が不要となる利点があります。

その一方で、気動車と電車の共存してしまうので、それらシステムの搭載に場所がとられてしまう上に、車体重量が重くなってしまいます。さらのエンジン動力を一旦電気に変換するため、その際に発生する熱エネルギーの損失が大きくなってしまい、回生制御が働かないと効率が落ちてしまうという欠点があります。

実用化に際しては、この欠点を如何に克服するかが問題になるでしょう。

4.おわりに

以上、DEC700系についてみてきました。

今、JR西日本が所有する気動車も40年選手が多いもの事実。

JR各社が気動車の置き換えが進んでいますが、JR西日本は姫新線と山陰本線の一部、あとキハ120系があるだけ。あまり進んでいないように思えます。

しかし、車両の寿命を迎えているのも事実です。新型コロナウィルス拡大に伴い、JR西日本も各鉄道事業者の例に漏れず苦しい経営が続きますが、安全・安心を基礎に車両開発を進めてほしいですね。

DEC700形
DEC700形
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